皆さんこんにちは。
長らく会っていなかった知人と偶然に出会ったり、連絡が途絶えていた方から電話やメールが届いたりすると妙に嬉しくなりテンションが上がることはありませんか?
そんな時は、ついつい楽しかった昔話に花が咲きますよね。
ポジティブメモリーバイアスという人の脳が持つメカニズムがあるそうなんですが、人間は嫌な思い出や苦い経験であっても、過去の出来事をよりポジティブに再評価することで、現在の精神的な健康を保とうという防御機能を備えているそうです。
また、困難な経験を乗り越えたことで、自分の成長を実感することができるプラスの働きもあるようです。
先日、私が、以前勤務していました「西尾レントオール株式会社」時代にお世話になった方々へ、久しぶりにメールを送らせて頂きました。
多くは20年~30年間、全くコミュニケーションが無かった方も含まれているのですが、数名の方から、「日野さん、お元気でしたか?」とか「日野さん、またお会いしたいですね!」といったとても嬉しいレスポンスを頂きました。
本当にテンションがあがりました。
「西尾レントオール株式会社」は、全国展開している最大手の企業ですので、イベントの運営サポートや新商品の取扱方法の説明などで全国色々な場所に出張する機会がありました。またその現地の方々と一緒にお仕事をさせて頂いたこともとてもいい思い出です。
西尾レントオールについて詳しく知りたい方は ↓
https://www.nishio-rent.co.jp/
メールの返信を頂いた方々との昔の思い出に浸っているうちに、九州の名峰・阿蘇山の山間部にあるサーキットでの印象深い記憶が蘇ってきました。
それは、オートポリスというサーキットで行われるイベント会場設営のお仕事でした。
大阪のメンバー数人と現地入りし、大阪から輸送した100張以上あるテントなどの設営が完了したのですが、あいにく霧が発生するなどの悪天候となり、そのイベントは中止になったとの連絡が入りました。
せっかく設営したにも関わらずイベントを迎えられないことに少々がっかりしたのですが、天候が原因ですので、誰を恨む訳にもいきません。
撤収作業も現地の方が行って下さるとのことでしたので、名物の馬刺しでも食べて大阪に戻ろうかと話していた矢先、更なる追加情報が入ります。なんと突風のため設営したすべてのテントが壊滅的なダメージを受けているとのこと。この一報を受け、飛行機の予約をキャンセルし、翌朝、会場に行くとその悲惨な光景に一同愕然としました。
オートポリスについて詳しく知りたい方は ↓
https://autopolis.jp/ap/
ここまでひどい状況に遭遇した経験もあまりなく、これから取るべきアクションもすぐに浮かばなかったのですが、現地の方と協議した結果、まだ使用できそうな部材と廃棄するしかない部材を分別し、前者を大阪に送り返す作業を行うこととなりました。この作業は、単に撤収するよりも何倍もの時間と労力を要します。さらに億単位の損出があることは社員なら想像が付きます。失意の中、総出で作業を進めますが簡単には終わりません。現地の方々が、「残りの作業は、我々がやりますので大阪にお戻り下さい!」とおっしゃて下さるのですが、そういう訳にもいかず、すべての作業が終わった頃には、もうすっかり日は沈んでいました。作業が終わった後の現地の皆さまからの感謝のお言葉と疲労交じりの安堵の表情は、今でも鮮明に覚えています。
結局、この日、大阪に戻ることはできず、夜、馬刺しにありつけた記憶があるようなないような、、、、。
このサーキットでの一件は、一生忘れられないとても苦い思い出ではありますが、この後、長らくこの業界で働く私にとっては、とても大きな財産となりました。
天候不良でその後のスケジュールに大きな影響が出てしまったのですが、現地の方と悪戦苦闘したこと、これも何かの縁ですね。このような一期一会の縁をこれからも大切にしていきたいと思います。
ところで、あの日、サーキットで日没まで一緒に作業をした皆さんは、今、どうされているのでしょうか?もしお会い出来たら、昔話に花が咲くのでしょうね。